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「国内、および産地の天然ゴム需給動向」

株式会社三富商店 営業部課長 宗岡隆之氏

2007年8月24日更新

天然ゴムについて、本稿執筆時点の国内の状況は、時期的に夏場の不需要期となっており、また、お盆を挟んでタイヤ工場などゴム関連の工場稼動が夏季休暇に入っていることで需要面からも値動きが薄く、どちらかと言うと下落する状況にあるが、海外の原油高などで合成ゴムが5月に続いての値上げを発表したことで刺激を受ける状況となっている。そのため、天然ゴムが再度注目されていることや、産地での降雨によるタッピング障害、中国の筋がここ最近買い意欲を見せているなどの情報で強含みの展開となっている。

ただ、その後は原油も下落したり、ナフサが需給緩和感などから4ヶ月の安値となったり、自動車の販売台数の伸びとタイヤ需要が低迷しており、需要面での弱材料もあり膠着状態にあるのが現状と思われ、強気と弱気が交錯している状態である。

また、為替も117円〜124円でのボックス圏内での中で乱高下しているが、それら外部要因にも左右される展開にあると思われる。8月はもともと値動きも悪く、投資家も積極的でなくなることから、しばらくはボックス圏内での揉み合いが続くであろう。

ゴム独自の材料では、ゴムの原料LATEX(ラテックス)価格が締まったままであるのが気になるところである。方向感が定まっていないが、盆明けか9月頃より波乱があるかもしれない。

産地での状況は、総じて強気を唱えている。主産地タイでは、生産は順調であるが、毎日雨が降り続いているため原材料は目下不足しており、購入が容易でなく、先積みのオファーは見合わせたいとのことだが、シッパー間で足並みは揃っておらず、逼迫感はない。

マレーシアは、強気である。LATEXを中心に価格は締まったままである。低グレードに対する中国からの強い引き合いがあり、低グレードの原料も思わぬ雨のために採取が思うようにいかず、価格を押し上げている。また、為替に影響され不安定でもある。10月あたりからのモンスーンが心配されるが、それについては悲観的にはなっていない。

ベトナムは、主シッパーのダウティエンのエリアで殆ど毎日雨が降っており、その結果生産に少々影響が出ている。しかし、長期契約分の船積みに関しては遅れを出さずに出荷しており、それほど深刻という状況ではない。

スリランカは、天候は思わしくなく、農園は悪天候で激しい雨の報告が多くの農園からあるとのこと。通常5月、又は6月に始まるモンスーンが今年はなかったが、現在のこの雨は生産に大いに影響を与えている。ヨーロッパ・中国・台湾・香港からの天然ゴムの需要は増えており、その結果価格は押し上げられている・・と価格がまだまだ上がると信じており、売り惜しみしている状況と判断される。産地での現物価格は、LTTEXを中心に現状は引き締まっている。


宗岡隆之氏
宗岡隆之

昭和56年に三富商店入社、勤続26年。
株式会社三富商店は昭和23年、神戸に設立。天然ゴムおよび合成ゴムの輸入販売商社。