需給の特徴
世界の需要と供給
世界原油の需給は需要、供給ともにおおむね増加トレンドが続いていますが、2006年に入り、やや鈍化傾向が見えてきました。季節的には北半球の冬季に入る第4四半期〜翌年の第1四半期にかけて需要が供給を上回る傾向にあり、逆に第2〜第3四半期にかけては供給が需要を上回る傾向にあります。加えて、季節的な増減の振幅は需要の方が大きくなります。
現状は需要、供給ともに8,300万〜8,500万バレル/日(bpd)をコアレンジとして推移しており、2002年と比べると600万〜700万bpdも急増しています。


生産国
生産面で最も注目すべきは世界原油の約4割を生産する石油輸出国機構(OPEC)の動向です。なかでもOPECの約3分の1を生産するサウジアラビアが中心となります。非OPECではロシアが注目度の高い国です。すでにサウジアラビアに次ぐ産油国ですが、中央アジア、東西シベリアなどに油田を抱え、今後の増産余地は大きいと思われます。

消費国
消費面では米国が世界4分の1弱を占める最大の消費国であり、同国の景気動向が世界消費に大きく影響します。また、中国が2004年に日本を抜いて世界第2位の消費国となったことも見逃せません。今後の経済発展にともない同国の消費はさらに伸びる可能性があり、世界消費に対するシェアももっと大きくなることが予想されます。
日本の原油
日本の原油輸入元

2005年の日本の原油輸入量は約2億4,500万klでしたが、そのうち約2億2,100klが中東産原油でした。中東産原油の輸入シェアはじつに90%に達しました。過去1960年代には90%台に達したこともありましが、その後のオイルショック以降1980年代後半まで低下傾向が続き、一時は70%を割り込みました。
コラム
東京工業品取引所:なぜ(ドバイ原油+オマーン原油)÷2が上場されているのか
日本の原油輸入の約80%はターム契約、20%はスポット成約されていますが、中東産原油のターム契約に関しては、調査会社のプラッツが毎日発表する(ドバイ原油+オマーン原油)÷2の月間平均に±の調整金を付けて各油種が成約されています。
つまり東京工業品取引所に上場されている中東産原油は、日本の中東産原油買い付けの価格フォーミュラの基幹の部分となります。これにより理論上は中東産原油を輸入する元売りや商社がヘッジできることになります。
コラム
マーカー原油
輸出入の取引の指標になる原油をマーカー原油と呼びますが、世界の3大マーカー原油としては、北米のWTI原油、北海のブレント原油、中東のドバイ原油があります。上記のチャートを見ると分かるように、基本的に価格はWTI原油、ブレント原油、ドバイ原油の順になります。
これはAPI度(原油の密度の単位)の違いによるもので、API度が高いほど軽質原油として製品の得率が高くなるため高級品とされます。ただ、これは絶対的なものでなく、その油種の需給環境によって価格がまれに逆転することもあります。現に2006年に入り、ブレント原油がWTI原油を逆転する現象が起きています。

